仕事や学校に行くのが辛い(適応障害・うつ病・社交不安障害)

適応障害・うつ病・社交不安障害イメージ

当院では「仕事や学校に行くのが辛い」という悩みで受診される方が最も多いです。症状や状態に応じてさまざまな病名が考えられますが、以下に代表的な疾患についてご説明いたします。

適応障害

環境の変化や人間関係など、原因が一つに特定できることが多いです。原因から離れる配慮(異動や休職など)をすることで短期間に良くなりますが、症状が半年以上続く場合は、うつ病に診断名が変更されることがあります。

うつ病

明らかな原因が特定できない、あるいは多くの要素が絡み合っていて、不眠・食欲低下・意欲低下などの症状が2週間以上続く場合に診断されます。甲状腺ホルモンの低下で似た状態になることもあります。この場合には治療方法が全く異なるため(甲状腺ホルモンの補充)、採血によるチェックが必要です。

余談になりますが、100年ほど前の教科書には、うつ病は50-60歳代の男性に多いという記載がありました。この記述は現在は否定的ですが、男性更年期障害が注目されている現代では、うつ病のメカニズム解明に性ホルモンの理解が役立つかもしれません。

社交不安障害

人前で話す、食事する、などの場面で強く緊張してしまい、社会生活が難しくなる病気です。小グループでは大丈夫でも大勢はダメ、あるいはその逆もあります。
少量の抗うつ薬や、降圧薬であるβブロッカー(商品名インデラル)が治療によく用いられます。

いかがでしたでしょうか?当院では治療はもちろんのこと、休職したときのためのサービス(傷病手当、リワークプログラム、産業医との連携、など)についてもご案内しています。受診時にお気軽にお問合せください。